前肴。   フォアグラ寿司とフォアグラムースのスープ  フォアグラ寿司は10年前の写真なのでソースが違います。今回のお任せは忙しく写真を撮る暇があまりなかったので以前の写真で説明します。苺のソースですが黒酢と黒糖で味を整え苺の鹿子を入れて煮詰めたソースをこのままの寿司の上に苺と一緒にかけました。
   スープですが、フォアグラムースは常の通りに作り、白菜ですが、白菜の葉を剥がし、さっと茹でて水切りをしたものをドライ麹を発酵させて甘酒麹を作り、白味噌、白醤油で味を整えた麹の中に漬け込んだもので包みました、ビーツはピクルス液を作り漬け込んでつけ汁は色が出るので十分に漬け汁を取り除き添えてあります、口には黒胡椒を使いました、この出汁はコンソメ(自家製)と鰹出汁を同割りにして作りました。
    刺身。 これも以前の写真を使っています、コース料理なのでポーションは三切程盛り付けましたが全く同じ食材を使いました。〆た鯵に芥子酢味噌をのせ酢洗いした若布、葱、白髪葱を乗せたもの写真と全く同じです。
    焼き物。ここで鉢前にキャッサバ芋を潰して削り節をまぶして揚げた、目に見える鰹節を使いました、鰹節を揚げ物に使うことはよくあることなので、初めてキャッサバ芋を選んだ理由は、でんぷんが多く非常に甘みがある芋なのであまり下味にこだわりなく使うことができたからです。筍料理などの土佐揚げなども削りをそのまま付けてあげる料理も以前出しています。
     中皿。無花果は今が旬なのですがこちらではどこにも見当たらなくまだ少し早いようです、なのでドライフルーツの無花果を使いましたドライフルーツを使うと自然の甘みが強く出ますので、バルサミコ、ワインなど塩、胡椒で味を整えました、しかし甘みが残りますので、付け合せは蕪、チェリートマトをレモンとオリーブオイルで少し酸味の強いオイル漬けを添えてあります。
      煮物代わり。この写真も以前に撮りましたもので、今回はもっと安定した口の広い食べやすいグラスを使いました、焼きナスですが灰汁を止めるため焼いた後に氷水に入れますがその時少しの酢を落としました、これは俎板の上で撮りましたので茄子が同じような色になっていますがもう少し綺麗な色に仕上がります、ジュレ及び焼き茄子を浸す出汁は削りだけの出汁です、ムラ洗いした生雲丹とオクラをのせました。
       油物。ここではヨーグルトのソースです、プレインのヨーグルトを玉葱をよく晒し、水分を抜き潰し塩、胡椒で味を整え、キウイは隠しに砂糖、塩で味を整えてあります。手前にあるのが南瓜の白線揚げです。
      留 肴。この写真は今月の料理に載せたものでアオリイカを使ってありますが、メニューでは槍烏賊を使いました盛り付け、食材は全く同じもので仕上げました。桂に剥いた大根を、オレンジ絞り汁に少しの酢、塩、隠しに煮切りで味を整えた中に浸しておき、昆布〆した槍烏賊をさっと湯通しをしたものと白板昆布を酢洗いしたもので巻き込んで、漬け込んだオレンジ汁で餡を作りました。
            食事。焼き穴子、茗荷、沢庵、大葉、切り胡麻などを氷水で洗ったご飯とともに冷たい出汁で勧めてみました、この出汁ですが色々な具材が入っていますので鰹節の旨みが十分に出ていれば、塩、薄口だけの他は何も入れないほうがさっぱりして夏にはもってこいのうまさです。出汁はこのようにクラッシュアイスの中に器を入れて客席でサーブしました。
     デザート。自家製のアプリコットシャーベット、これもドライフルーツを使いましたので砂糖は使っていません、今がシーズンなのでフレッシュのアプリコットは出回っていますが、あえてドライフルーツを使いました、しかし手前にあるものはフレッシュのアプリコットを乾燥させたものです。ここで紹介したいものがその奥に茶色い団子ですが、なんとかデザートに削り節を使えないかと試行錯誤をした結果生まれた午蒡餅安倍川風です、安倍川といえばきな粉ですが、きな粉に変わるもの、これを削り節で作りました、ムラ洗いした削りを乾かし、粉糖を作る要領で砂糖を煮詰め上がりに乾燥させた削りを入れてあたり鉢でよく当たりきな粉のように見立てました、味も醤油と砂糖で良い味が出ているところに削りの味も強く出て本当にデザートに削り節が目に見える形で使うことができました。ずーと昔和歌山の南高梅の方がニューヨークでデモンストレーションをした時も梅干しでデザートを作りましたが、その時よりも時間がかかりました。午蒡餅ですが、午蒡の代わりに枝豆などでも作れます、白玉と上新粉を同割で少し甘く下煮した食材を団子にすれば色々な食材が使えると思います。

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